早く研究に着手したい気持ちは、痛いほどよくわかります。
…ですが、慌てない方が良いです。
プロトコルの見本は日本薬剤師会で公開されています(研究倫理審査申請準備ガイド)が、実際にどのプロトコルからどの発表に繋がったのか、目にする機会はないと思います。
では、どうしたら良いのか。
プロトコルを作成し、研究を実施した結果、査読を通って世に出たのが「論文」です。
ですので、論文に触れておくことは、プロトコルを書く段階で何となく研究の終着点をイメージするのに大事な行為と言えると考えます。
現在は、学会に所属していなくても、インターネットで検索すれば色んな論文を読むことが出来ます。
私がよく利用する論文検索サイトは
の2つです。
ここで、ご自身が考えているテーマにつながる単語で検索してみましょう。
例えば、私が離島における在宅活動について研究を行いたいと考えているとすれば、「離島 在宅」で検索します。
この作業の大事な点は、実は「既に先行研究が存在するかどうか確認する」という行為も兼ねているということです。
必ずしも新規性の高い研究である必要はありませんし、既に実施されている研究を検証するというのもアリでしょう。ただ、論文として学会誌に掲載されるには、この「新規性」が大きく関係します。
ですので、論文発表を最終的な目標としている限りは、その点も踏まえて考える必要があります。
それらを鑑みて、論文を3つほど選んだら先ずは読む。
3本読んだら、もう1回同じ3本を読む。
1回目で大体の構成が頭に入ると思います。
2回目で、論文を含め研究の報告を書くためのスタイルを、自分の中で違和感ないものにする。
そして、1週間ほど空けてから再度同じ3本を読む。
そうすると、内容も少し理解できるようになっているはずです。
一つ、重要なポイントを。
論文の最後に記載される「引用」の書き方をここでマスターしますので、タイトルから引用(または「参考文献」等)までゆっくりきちんと読むことです。
これを、読んだ気になって流しながら読むと、私と同じように毎回苦労する事になります。
「.(ピリオド)」と「,(カンマ)」の使い分けなど、小さな事に感じるかもしれませんが非常に大事なのです。
※ 読む論文数は、最低3本であって、4本以上でも勿論構いません。