「研究ネタを思いついたら、先ずは論文を3本読みましょう」と書きました。
その際に、引用の書き方も覚えることになると記載しましたが、覚えていますか?
そうは言いながら、未だに書き方に毎回振り回される私です。
そこで、私なりの解釈を加えながら、忘備録的に記載していこうと思います。
なお、ピリオド(.)とカンマ(,)が紛らわしかったりするので、ピリオドを[period]、カンマを[comma]と表記して話を進めたいと思います。
私が最初に覚えた書き方を元にして、大雑把に書くと次のようになります。
著者情報[period]論文名[period]掲載誌情報[period]
次に、細かくみていきましょう。
【著者情報】
著者名のこと。複数名の場合は、筆頭著者を一番最初に書き、著者名の間を[comma]でつなぐ。
【論文名】
論文のタイトル。サブタイトルの記載の要不要などで迷ったら、J-STAGEなどで検索して表示されたタイトルを記載すればOK。
【掲載誌情報】
掲載誌名[comma]出版年[comma]巻数[comma](号数)[comma]掲載ページ数
※ 巻数はボールド(太字)
- 掲載誌名:
掲載誌を発行している学会の名前ではなく、掲載誌の名称を記載する。これもJ-STAGEなどで確認し表示された雑誌名を記載すればよいが、学会名と学会誌の誌名は酷似している事が多いので、要注意。 - 出版年:
当該掲載誌が出版された年を記載する。 - 巻数:
論文が掲載されるような雑誌(学会誌)の多くは、巻数は年あるいは年度単位でカウントする。2020年(度)に巻数が30であれば、2021年(度)は31など。 - 号数:
年(度)内の発刊数。年に4回発刊されれば最大数は4であり、「発刊30年目の第3号」は巻数と併せて「30(3)」のように記載する。毎月発刊される場合は最大数が12であり、「発刊30年目の第9号」は巻数と併せて「30(9)」と記載する。 - 掲載ページ数:
掲載ページの最初のページと最終ページのページ番号を書く。なお、ページ数は号ごとに振り直すことは少なく、通例、巻ごとに振り直されるため、30(2)が87ページ目で終わった場合、30(3)は1ページからではなく88ページから始まる。[p.]を書く場合もあれば、書かない場合もある。ページ数は[81-89]のようにハイフンでつなぐ。
およそ、上記の通りとなります。
先ずは自身のベースとなる引用方法を身に付けてしまいましょう。
そして、大変な事実をお伝えしなければなりません。なんと、引用の書き方は掲載誌ごとに変わってきます。
例えば、号数は省略とか、出版年をカッコで囲って最後に配置するとか、著者情報と論文名の間の[period]をコロン(:)にするとか。
その他、引用するものによっても記載方法が変わります。例えばガイドラインや行政の通知などは、著者名が個人名ではありません。
加えて、インターネットの存在・利用が当たり前の現在、Webページを引用することも多くなっていると思います。これらの書き方もまた一味違って大変苦労します。
先ずは、最初に書いたように自身でベースとなる書き方を身につけることが大事で、その次にすることは投稿先のレギュレーション(投稿規定など)で引用の記載方法を確認することだと考えます。
その上で不明な点は、インターネットで検索したり、投稿先の掲載誌に掲載されている他の論文を見て引用の仕方を学びましょう。